ビジネスにつなげる「沖縄長寿者の腸能力」 / 池松 真也(沖縄工業高等専門学校 生物資源工学科・教授)
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- 11月9日
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12月4日(木)14:25-14:55
ビジネスにつなげる「沖縄長寿者の腸能力」
青い空、碧い海、この素晴らしい沖縄は、長寿者の集まる世界に5つあるブルーゾーンの1つに数えられている。
私は、科学研究費助成事業に採択され、「研究課題名:長寿は代々続くのか?日本一長寿の村の腸内をバイオインフォマティクスで検証する(基盤研究(B);令和3年度~令和6年度)」を日本一長寿の村大宜味村をフィールドに実施した。更に、今年度より「研究課題名:なぜ健康で長寿なのか?長寿者の細菌叢と老化をバイオインフォマティクスで解読する(基盤研究(B);令和7年度~令和10年度)」を令和2年度まで女性長寿日本一であった北中城村もフィールドに加え、研究をスタートした。
これら研究を進める中で感じることは、ヒトは食べたものでできているということや気候も含めたその生活環境の影響を受け、その影響は腸内フローラにも及んでいるということ。この住環境-ヒト-食生活などのネットワークをデータサイエンスのチカラで見える化していきたい。
また、長寿者家系をデータで観察することで長寿の“循環”が明らかにできるのではないかとも思えてくる。そのような試みの先に、ヒトとヒト、ヒトとモノをつなぐオーダーメードなデータセットが沖縄の長寿を復活し、そのイメージが観光産業など多くの沖縄の産業振興につながっていくことを夢見ながら、研究を発展させていきたい。
当日は、会場の方と意見交換できることを期待している。

池松 真也 / Shinya Ikematsu
沖縄工業高等専門学校 生物資源工学科・教授
名古屋大学大学院医学系研究科(生化学)にて博士号(医学)を取得。資格は臨床検査技師国家資格、作業環境測定士、バイオセーフティ主任管理者など。明治乳業株式会社 細胞工学センター、医薬事業部から現職。国立高等専門学校機構研究推進・産学連携本部員、沖縄高専副校長(研究担当)、高専機構本部GEAR5.0ユニットリーダーを兼務。国立高等専門学校機構理事長賞、琉球新報教育賞、九州工学教育協会賞(2度)などを受賞。現在、科研費を連続して受け、沖縄の長寿者の口腔及び腸内細菌叢を認知症との関連性も含め研究中(「MEXT/JSPS KAKENHI Grant No.JP21H03716及びJP25K03365」)。






